保育園に通う幼児の場合

2011.07.21

猛(仮名)に「いれて」と言って遊びへの参入希望を告げている。これは、大毅(仮名)が入所5ヵ月目の時点で、「「いれて」とたずね「いいよ」と許可をもらってから遊びに参入する」という規則に気づき、それに沿って行動できる状態にあったことを示している。保育園の生活では、集団生活を円滑に行うためにさまざまな生活習慣や規則が形成されており、日本人幼児も外国人幼児も、入所後はこれらの規則に沿って行動することが期待される。さくら保育園(仮名)では、入所時点で予め保育士が新入所児に保育園生活の規則を教えることはなく、実際の活動のなかで、指示や注意として教えていた。日本語が理解できないときは、他の子どもの行動の観察と模倣によって、日本語がわかるようになった後は、保育士や他児の発話によって、大毅(仮名)は規則の内容に気づき、それに従って行動するようになったものと思われる。さくら保育園(仮名)のさまざまな規則のなかで、大毅(仮名)が実行できるようになるのに一番時間がかかったのは、「オモチャの順番使用の規則」であった。保育園に通う幼児の場合、「最初にオモチャを入手した者が使用権をもち、次に使う者はその人の許可を得てから使う」というオモチャ順番使用の規則を理解し、それにそって行動するようになるのは、3歳児頃といわれている。大毅(仮名)は、入所5ヵ月目には、他の子どもが使用中のオモチャを借りるときは、「「かして」とたずね「いいよ」と許可を得てから使う」という規則を理解し、「かして」と日本語で言うことができた。しかし、オモチャの使用者に「ダメよ」と言われると、大毅(仮名)は相手が貸してくれるまで「かして」と言い続けたり怒ったりした。これは、入所5ヵ月目の時点で、大毅(仮名)は「かして」と言ってからオモチャを借りるという規則を認知していても、異体的な仲間との要求調整場面でその規則を使えないことを示している。つまり、大毅(仮名)は自分かちの関係をよりよくするために共同で規則を守ろうとする段階にはなかったものと思われる。

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保育士の専門学校
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