必要なものを瞬時に組み合わせて対応

2011.06.14

企業戦略そのものの性格が変わりつつあるといわれるのは、昔のように、製品をつくり上げるために、膨大な時間と資金をかけて、そこででき上がった製品を、いかに自分の有利なゲームに使っていくかという戦略論が成り立たなくなっているからだ。時間とお金をかけなければいけない参入障壁というのが、非常に見つけにくくなっているのである。消費者サイドから発せられるニーズも驚くべき速さで変化している。いま、企業には、その速さにいかに組織的についていけるかという能力が問われている。その能力を発揮するには、企業のフロントラインに権限が委譲されているか、そのフロントラインがどれだけ目利きができ、世の中の動きを吸い上げられるかということが、きわめて重要になってくる。それに加えて、企業のさまざまな部分を汎用的な「ビルディングブロック」にしておいて、他企業に追い付かれても、必要なものを瞬時に組み合わせて対応することができるかといった組織能力が要求されるのである。ITをいかに活用するかという点でもっとも問われているのは、装置ではなく、こうしてニーズを見抜き、スピーディーに反応することで累積経験量を蓄積できる仕組みと、情報を解釈、活用する能力である。

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